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インド人を介護人材として採用するために知っておくべきこと

超高齢社会に突入した日本では、要介護者の増加に伴い介護職の人材確保が急務とされています。しかし、国内で介護人材を賄うことが難しい状況が続いており、介護業界は人手不足が深刻です。

このような状況に直面する中で、海外からの介護人材が救世主となる可能性が広がっています。特に近年、人口14億人以上を抱えるインドからの人材が注目を集めています。

今回は、インド人を介護人材として採用する際の在留資格やインド人の特徴、受け入れる場合の注意点など、インド人を介護人材として採用するために押さえておくべきポイントを紹介します。

目次

 

インド人介護人材を採用できる在留資格

日本の介護現場でインド人を採用する場合、以下の3つの在留資格制度が活用できます。

・特定技能
・技能実習
・在留資格「介護」

特定技能

特定技能は介護や製造業、農業など日本で人材不足が深刻な産業分野において海外からの人材を受け入れることを目的とした制度です。2019年にインドネシアやフィリピン、ベトナムなど東南アジア諸国を中心に受け入れがスタートしました。

インドにおいては、2021年に日本と二国間協定が締結され、特定技能でインド人を介護人材として雇用することが可能になりました。

Zenkenでは、インド人の特定技能介護人材もご紹介しております。看護専門の短大や大学を卒業した人材を中心に、現地で、日本語や介護知識を指導し、日本の介護現場で即戦力となる人材を育成しています。インド人特定技能介護人材に関するご相談は以下のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

 

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技能実習

海外人材の技能開発や技術習得を目的とした制度である技能実習制度は1993年に導入されました。技能実習は、人材確保を目的とした特定技能とは異なり、人材育成を基本とした国際貢献とする位置付けです。

インドとは2017年に締結した技能実習制度開始の協力覚書に基づき、介護や農業、建設関係などの職種でインド人を技能実習生として受け入れられています。

在留資格「介護」

日本の国家資格である「介護福祉士」を取得していることが条件になる在留資格制度です。定期的なビザの更新が必要になりますが、永続的に日本で介護福祉士として働くことができます。

介護分野における在留資格については、以下のコラムで詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
外国人を介護職員として雇用できる在留資格の種類と特徴を徹底解説!

インドとインド人について

インドの歴史は、紀元前2500年頃にまで遡ります。ここでは、悠久の歴史のなか育んだ独自の文化を持つインドとその人々に焦点を当て、詳しく解説いたします。

中国を上回り世界第1位の人口

インドの人口は14億人を超え、中国を抜いて世界第1位となっています。特筆すべき特徴の1つは、その人口構成です。全人口の半数以上が25歳以下の若者であり、15~64歳の労働人口は全人口の6割に達するなど、人材の宝庫として世界中から注目されています。

一方で、インド国内の就職状況は必ずしも良好とは言えず、多くの若者が非正規での就労を余儀なくされ、適切な雇用の機会に恵まれていないという課題に直面しています。この課題は、インドの成長にとっても重要なテーマであり、持続的な解決策の模索が求められています。

海外の労働力として活躍

インドは多くの労働人口を抱えながらも、十分に整備されていない就労環境のため、国外での就業を求めるインド人が少なくありません。

かつてイギリスの植民地であった経緯から、英語を得意とする人材が多く存在します。そのため、イギリスやアメリカ、オーストラリアなど英語圏の国々で、ITや医療、エンジニアリングなど多岐にわたる分野で活躍しています。

この海外での労働力は、インド経済にとっても重要な役割を果たしており、外貨獲得や新たな技術の持ち帰りなどを通じて、国内経済に貢献しています。このグローバルな人材流動は、インドが国際的なステージで活躍し、成長を遂げる上で欠かせない一翼を担っています。

民族と言語

インドは多様な民族から成り立つ国として知られています。主要な民族にはインド・アーリア族、ドラヴィダ族、モンゴロイド族などが含まれます。

インド・アーリア族は主に北部や中部の地域に分布し、英語、ヒンディー語、ベンガル語、マラーティー語などを話すことが一般的です。また、英語も公用語として使用されており、国内外のコミュニケーションに広く利用されています。

ドラヴィダ族は南部の主要な民族で、タミル語、テルグ語、カンナダ語などを話します。モンゴロイド族は北東部の山岳地帯に住み、独自の言語と文化を持っています。

これらの民族グループには、さまざまなサブグループや部族が存在し、それぞれが独自の歴史と文化を築いています。

宗教と文化

仏教発祥の地であるインドですが、多様な宗教と文化が共存する国として知られています。人口の約8割がヒンドゥー教の信者で最も多く、他にもイスラム教やキリスト教、シク教、仏教、ジャイナ教などさまざまな宗教があり、それぞれの信仰や習慣が人々の生活に根付いています。

宗教的な多様性だけでなく、インドは古代からの伝統的な文化も大切にされている国です。伝統的な舞踊や音楽は、豊かな表現と繊細さを持ち、世界中で称賛されています。また、古代の健康法や生活指針も、現代の人々に受け継がれています。

たとえば、インド発祥のヨガは、心身の健康を促進することで有名です。また、古代インドで生まれた健康法のアーユルヴェーダは、自然の力を活用したバランスの取れた生活を提唱し、現代生活の中でも多くの人々に取り入れられています。

インド人の国民性

インドは多様性に富んだ文化、宗教、言語、習慣を持つ国で、個々の性格や国民性が大きく異なる国であると言えます。多くの人々が共存し、カースト制や経済格差の影響が存在する中で、インド人全体に共通する性格を一概に捉えることは難しいかもしれません。しかし、一般的に日本人と比べた場合の特徴が、いくつか挙げられます。

おおらかさと几帳面さの両立

インド人の国民性として、時間の感覚がおおらかであるという一面があります。一方で、海外で働くインド人の中には時間通りに仕事をこなす几帳面な人々も多く存在します。特に海外で働く際には、仕事とプライベートを区別し、時間やルールを尊重する姿勢が求められるため、仕事においては誤解が生じないように、適切にコミュニケーションを図ることが大事です。

明るさ・親しみやすさと冷静な判断のバランス

インド人は自分や家族に対しては冷静でシビアな判断を下すこともありますが、基本的に明るくフレンドリーな人が多いとされています。家族や人間関係を大切にし、困っている人を助ける意欲も強いです。親しみやすさと冷静さを同時に持ち合わせることで、彼らの対人関係のバランスが保たれています。

多様性の尊重と柔軟な姿勢

前述の通り、インドは多様な文化や宗教が共存している国であり、その多様性を尊重する姿勢が根付いています。この多様性により、インド人は異なるバックグラウンドを持つ人々との付き合いにおいて、柔軟な姿勢で対処します。柔軟性を兼ね備えているということは、突発的な事態が起こりうる介護現場で働くうえでは、大きな強みとなるでしょう。

インド人を受け入れる際の注意点

日本の介護現場において、異なる文化やバックグラウンドを持つインド人材を受け入れるには、いくつかのポイントを考慮することが大切です。

日本語教育サポート

他の国籍の方にも共通する事ですが、基本的な日本語でのコミュニケーションから専門的な介護用語まで、日本語の学習をサポートする体制を整える必要があります。日本語を学ぶための教材や介護に特化した日本語プログラムを提供するなど、日本語教育支援は必須と言えます。

Zenkenでは介護現場で役立つ日本語から介護福祉士試験対策まで、海外介護人材向けの日本語教育プログラムをご用意しています。詳しくは以下のページをご覧のうえ、お気軽にお問い合わせください。

 

異なる文化や言葉の理解

文化の異なる背景を持つ人々が協力し合うためには、お互いの違いを尊重し、適切な対応を行うことが大切です。日本人職員向けには、インドの文化を理解するための研修や海外介護人材とのコミュニケーションを円滑にするためのやさしい日本語研修を実施すると良いでしょう。また、インド人の介護職員には日本文化や習慣を知ってもらう機会を設けて、お互いの協力関係を促進させます。

Zenkenでは、異文化研修や、やさしい日本語研修も承っております。日本人職員と海外介護人材とのコミュニケーションにお悩みの方は、ぜひ以下のお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

 

インドの介護人材の可能性

インドは多くの人口を抱え、医療・看護・介護の分野で高度な専門家を輩出しています。日本の介護現場において、インドの介護人材がもたらす可能性を見てみましょう。

特定技能制度が近年開始

インドは日本と2021年に特定技能の協定が締結され、翌年2022年に特定技能試験が開始されました。介護分野における労働力として、インドは未開拓市場であり、今後、日本の人材不足解消の鍵となりうると言えます。

看護を専門に学んだ学生が多数

インドは、看護専門学校の学生が多く、登録看護職員数は300万人を超えます。毎年2割程の看護師が海外に移住しており、海外で働く看護師の数はフィリピンに次いで2位です。看護専門学校で学んだことは、介護分野でも十分活かすことができ、介護現場での活躍が期待されます。

まとめ

インド人を介護人材として採用する際には、異なる文化や言葉の違いを理解し合うことが大切です。海外介護人材と日本人職員がともに協力することで、より充実した介護サービスを提供できるでしょう。

海外介護人材に関して、具体的なアクションなどご要望・ご不明点などありましたら以下のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。外国人人材活用に関するご質問やご相談に対応させていただきます。

 

私たちも、運営している介護施設において外国人人材を採用・教育していく様子を各種媒体で発信していきます。

もしよければインスタグラムアカウントも運営しておりますので、彼女たちの様子も発信しておりますので、ご覧いただけたら嬉しいです。

また、彼女たちとは定期的に実施している施設見学会にご参加いただくことで、働いている様子の見学や直接お話してみることもできます。

もちろん施設の日本人職員やZenken社員ともお話できますので、海外介護人材受入に不安や懸念がある方がおられれば、払拭させていただければ幸いです。


ID:care_iro

外国人介護人材に関連する様々な情報や、外国人人材の採用及び教育に注力されている方々の声、そして外国人人材の声などを掲載した「ケア・いろ」というサイトも運営しております。

<外国人介護人材ポータル「ケア・いろ」>
URL:https://www.care-iro.com/

最後に、介護業界における海外人材の活用は、利用者の方により良いサービスを提供するための1つの手段です。ただ、多様性を受け入れ楽しむことで、職場の活気やクリエイティブなアイディアが生まれることでしょう。

それでは、素晴らしい介護施設の運営に向けて一緒に頑張りましょう。

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